【窓の防犯】その防犯フィルムの貼り方は効果なし!泥棒の半数以上が窓からの侵入、防ぐための方法や対策は?

ホームセキュリティ

泥棒、空き巣、強盗・・・侵入窃盗犯の半数以上は窓からの侵入です。

窓の防犯で最も高い効果が期待できるのが「防犯ガラス」です。
しかし防犯ガラスは高い・・・すべての窓を防犯ガラスに置き換えるだけでも、相当な費用が発生します。

そこで手軽に防犯対策ができるものとして「防犯フィルム」を活用している方も多いのではないでしょうか。すでに設置されているガラス窓に貼るだけで、ガラスを破っての侵入が困難になる優れものです。
アパートやマンションなど賃貸物件に住んでいる人でも導入しやすいため、オススメな防犯対策として有名ですよね。そのため一人暮らしの女性の防犯対策にも効果的です。

しかしその防犯フィルムも、貼り方や管理を誤ると「効果がない」どころか「泥棒を呼び寄せる」ことになってしまうかもしれません。

防犯フィルムを正しく使用すれば、空き巣や強盗などから自分自身や家族、財産などを守ってくれる頼もしい存在になるはずです。

今回は、その防犯フィルムの正しい使用方法について学んでいきましょう。

それって本当に防犯フィルム?

いきなりの問いですが、もしすでにご自宅や職場の窓にフィルムが貼られている場合、それが本当に防犯フィルムなのか確認しましょう。

窓用フィルムの種類をおさらい

窓に貼るフィルムは、防犯フィルムの他にもさまざまな物があります。

遮熱フィルム

引用:ダスキン

外からの熱波を抑えることで、室内の気温を調節しやすくするためのフィルムです。
防犯性能はありません。

UVカットフィルム

引用:ダスキン

UV(紫外線)をカットして人や家具の日焼けを抑えることができるフィルムです。
防犯性能はありません。

飛散防止フィルム

引用:ダスキン

もし何かしらの衝撃で割れてしまっても、ガラス片が飛散しないようにするためのフィルムです。
勘違いしそうになりますが、飛散防止フィルムには防犯性能はありません。

プライバシー保護フィルム

引用:ダスキン

外から室内が見えづらくするためのフィルムです。
外から見えづらくなるため防犯性は高まりますが、破壊に対しての防犯性能はありません。

防犯フィルム

引用:ダスキン

外部から加えられた衝撃に対して、ガラスが飛散せず破られないようにするためのフィルムです。
破壊に対する防犯性能があります。

複数の機能を持った防犯フィルムもあるので要注意

「自宅に貼られているフィルムはマジックミラーみたいになってるから、これは防犯フィルムじゃなくてプライバシー保護フィルムだ!」と、決めつけはご法度です。

なぜなら防犯フィルムにも「UVカット性能」や「遮熱性能」を併せ持った商品も多数あります。もちろんマジックミラーのような「プライバシー保護性能」が付いた商品もあります。

なので貼られているフィルムにCPマークなどが付与されていない場合、実は一見して防犯フィルムか否かを判断するのは非常に困難です。
過去に業者さんへ施工をお願いしたのなら、その業者さんに問い合わせるのが良いでしょう。
またご自身で施工された場合、記憶が曖昧ならこれを期に防犯シートに張り替えてしまうのも良いですね。

一般的に多く市販されている内貼りタイプ防犯フィルムの寿命は約10〜15年程と言われていますが、設置状況などによって異なります。また外貼りタイプの防犯フィルムは5〜7年程と言われています。

CPマークが付与された防犯フィルムがオススメ

CPマークとは、防犯性の高い建物部品の開発・普及に関する官民合同会議」で指定された条件をクリアした建物部品に付与されるマークです。

引用:サッシ.net

CPマークが付与された防犯フィルムには、上の写真のようにCPマークのシールが貼られています。このシールには固有のシルアルナンバーが割り振られています。このシールが貼ってあるだけでも、十分に防犯対策になりそうですね。

防犯フィルムの場合、窓を割って侵入するまでの時間が5分以上かかると認定されたものには、このCPマークが付与されています。

この5分とは、空き巣や強盗などの侵入窃盗犯人の半数が侵入を諦める時間です。

CPマークが付与された防犯フィルムは一般的には市販されておらず、専門業者のみが取り扱いを行っています。

ガラス窓に貼ってあるフィルムが防犯フィルムではない場合、防犯性能はない

防犯フィルムでもUVカット性能やプライバシー保護性能を持ったものもある

CPマークが付与された防犯フィルムは安心。貼り付けは専門業者へ頼むことになり市販の防犯フィルムよりも割高だが、高い安心感を求めるなら絶対にオススメ。

「防犯フィルムの部分貼り」では侵入を防げない

引用:窓ガラスフィルム施工 good fim

よくネット通販やホームセンターなどで、A3サイズほどの大きさの防犯フィルムが販売されています。クレセント錠(窓の鍵)付近に貼ることで、窓からの侵入を防ごうという防犯グッズです。

警視庁も喚起している「防犯フィルムの部分貼り」の効果の無さ

実は、警視庁や多くの防犯ガラス・フィルム専門店が、この「防犯フィルムの部分貼り」に対しては侵入を防ぐ効果なしと見解を述べています。

<防犯フィルム(A3サイズ)>ウィンドウフィルムをクレセント付近のみに部分的に貼ることが一般的に行われていますが、打ち破り実験を実施すると、防犯建物部品でもA3サイズのフィルム(5mmのフロート板ガラスに貼付したもの)の場合は、1~2回打撃を加えただけでフィルムの面積相当の大きさの穴が開いてしまいます。官民合同会議では、防犯フィルムの貼付方法についてガラス露出部分への一枚全面貼りを条件としています。

引用: 警視庁 住まいる防犯110番

確かに防犯フィルムを貼った部分は割れにくくなりますが、防犯フィルムを貼っていない箇所を割られて安易と侵入を許してしまいます。

また貼った防犯フィルムが小さいと、防犯フィルムごと割れた窓ガラスをバコッと外されてしまう危険性もあります。

透明度の高い防犯フィルムだから泥棒を騙せる?

あれ?クレセント錠の周りが割れないなぁ。

もしかして防犯ガラス?

全面に防犯フィルムが貼られてる?

非常に透明度の高い防犯フィルムを部分貼りしておいて、泥棒を騙してしまおうという手法です。
しかし、いくら透明度の高い防犯フィルムといえども、そんな都合よく泥棒を騙すなんてことはできません。

防犯フィルムを貼った初日は、確かに目立たないかもしれません。
しかし月日は流れ、窓と防犯フィルムの段差に汚れが溜まり、防犯フィルムの劣化で変色し始め、気付いた頃には「部分貼りした防犯フィルムがクッキリと浮き出て見える」という状態になります。

防犯フィルムの部分貼りは効果なし

防犯フィルムを貼るなら窓の全面に貼ること

防犯フィルムが気泡だらけ・剥がれかけている

引用:窓ガラスフィルム貼り専門店 haroca

防犯フィルムを貼る際に、どうしてもゴミや気泡(水泡)が残ってしまい水玉模様になってしまう場合があります。

例えばスマートフォンの画面を保護するフィルムを貼る時、あんなに小さな面積ですら四苦八苦するのに、家の窓なんていったら数十倍の広さですから大変です。
特に防犯性の高い厚めの防犯フィルムを貼るのは、熟練の職人さんでも気を使います。

またこの水玉模様な状態だと、見た目の悪さもさることながら防犯フィルムの「本来の性能」が発揮されません。

泥棒に対しても「プロのきちんとした施工ではない」という情報を与えてしまいます。

この窓、気泡だらけじゃないか。
まぁ貼られてるのが「防犯フィルム」にしても「遮光フィルム」にしても

素人の施工もしくは相当劣化しているって分かっちゃうよね。

また防犯フィルムを貼る際にガラス面のゴミや汚れをきちんと取り除いていなかったり、劣化などで剥がれかけてしまっている場合もあります。

こういった状態を放置していると、泥棒に対して「相当劣化したフィルムだな」と「こんな状態で放置しているってことはココの住人はズボラだな」とか「ここを割ればいけるな」といった情報まで与えてしまいます。

防犯フィルムの気泡や剥がれは防犯効果を減らすどころか、泥棒にとって都合の良い情報まで与えてしまう

防犯フィルムは窓全面に「正しく美しく」貼ることが大鉄則

防犯フィルムの貼り付けは専門業者へ頼むと安心

内貼りタイプの防犯フィルムが外側に貼られている

実はよくあるミスなのですが「防犯フィルムなんだから外側に貼る物でしょう」と勘違いして、内貼りタイプの防犯フィルムを外側に貼ってしまうケースがあります。
また同じ様に、外貼りタイプの防犯フィルムを内側に貼ってしまう場合もあります。

まったく防犯性能が期待できなくなってしまいますので、必ず内貼りタイプか外貼りタイプかを確認して、正しい面に貼るようにしましょう。

防犯フィルムと合わせて他の防犯対策も併用しよう

防犯フィルムを貼ったからといって安心してはいけません。

泥棒の侵入を防いだとしても、ガラス窓を割られたくはないですよね。

なので牽制の意味を込めて、窓用防犯アラームも設置しましょう。

窓用防犯アラーム

この窓用防犯アラームは、振動を検知すると大音量でアラームを鳴らしてくれます。
実はこのアラーム機能よりも粘着部分に印刷されている「警告イラスト」が防犯効果を発揮してくれます。

引用:Amazon

綜合警備アルソックロック

窓用防犯アラームは誤作動させそうで、ちょっと・・・という方には、綜合警備アルソックが販売しているウインドウロック(窓ロック)がオススメです。

設置することで窓の錠を増やすことができ、しかも外からはアルソックマークが見えるようになっています。

引用:Amazon

要点のまとめ

住居のなかでも、窓は非常に防犯性が求められる箇所です。

そして防犯フィルムは空き巣や強盗などの侵入窃盗犯のみならず、強姦など一人暮らしの女性にとっても安心をもたらしてくれる防犯グッズです。

防犯フィルムでもUVカット性能やプライバシー保護性能を持ったものもある

防犯フィルムを貼るなら窓の全面に貼ること

防犯フィルムは窓全面に「正しく美しく」貼ることが大鉄則

ガラス窓に貼ってあるフィルムが防犯フィルムではない場合、防犯性能はない

防犯フィルムの部分貼りは効果なし

防犯フィルムの気泡や剥がれは防犯効果を減らすどころか、泥棒にとって都合の良い情報まで与えてしまう

CPマークが付与された防犯フィルムは安心。貼り付けは専門業者へ頼むことになり市販の防犯フィルムよりも割高だが、高い安心感を求めるなら絶対にオススメ。

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