もし、あなたが2階以上の場所にいた時に・・・
1階が火事で降りられない!
床上浸水して階段が使えない!
強盗が1階に立てこもっていて降りれない!
など、さまざまな理由で1階へ降りれなくなってしまったら、どうしましょう?
普段は当たり前のように出来ていることが突然不可能になってしまうのが、災害や事件事故です。
万が一に遭遇した時、パニックにならないように日頃から備えて生存率をアップさせましょう!
1階(地上)へ降りられない緊急事態を想定してみる
例えば自宅や会社などで、1階(地上)へ降りれなくなる緊急事態を想定してみましょう。
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1階(地上)に降りれなくなると一体どうなるの?
上層階に避難することで生き延びたあと、そのまま上層階に居続けることはできません。
何故なら私たちの生活は、地上から運ばれる物資や地上との行き来で成り立っているためです。
そのため以下のような、さまざまな問題の発生が予想されます。
避難後に1階(地上)へ降りれない状態が続いた際の問題
飛び降りた場合はどうなる?
まもるみ編集部で調べたところ「○○階から落下した時の生存率は○○%」といった検証結果は見つけることができませんでした。
というのも、場合によっては数センチの段差でも骨折しますし、椅子程度の高さ(1m以内の高さ)から飛び降りたとしても、打ちどころが悪いと最悪死亡する可能性があります。
逆に「10階から落下しても死ななかった」といった体験談も散見されます。
清水の舞台から飛び降りるのとはワケが違う
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日本には「清水(きよみず)の舞台から飛び降りる」という、ことわざがあります。
清水の舞台から飛び降りる
「清水」とは、京都市東山区にある音羽山清水寺のことで、北法相宗の総本山。清水寺には高い崖に張り出して作られた舞台があり、その崖から飛び降りると所願成就のときに怪我をせずに済み、もしくは死んで成仏できるといわれ、身を投げる者が絶えなかったという。その舞台から飛び降りるほど、必死の覚悟で実行するという意味。多く値段の高い物を買うときや、値段を大きくまけるときなどに使われる。
引用:故事ことわざ辞典
清水寺の舞台の高さは約12〜13m、ビルに換算すると4階フロアにあたります。
ちなみに清水の舞台から飛び降りた人々は、記録によると江戸時代に234人いたそうで、生存率は85%で、年齢は10~20代の若者が53%以上だったそうです。
「じゃあビル4階から飛び降りても85%の確率で生き残れるのか」なんて思ってはいけません。
江戸当時の舞台の下は、今よりももっと木々が茂っていて地面も柔らかい土だったことから、それらがクッションとなり生存率を高めたのではないかと推測されています。
現代はどこの場所でも整地され固められた硬い土かコンクリートのため、もし同じ高さから自由落下したとしたら致死率は非常に高くなるでしょう。
2階以上の高い場所から飛び降りるのは
どうしようもなくなった時の最終手段と考えましょう
日頃からの備えで生存率を高めることができる
もし1階に降りられない状態になっても、日頃からの備えや確認で生存率を高めることができます。
避難経路の確認
災害や事故が発生した際の避難において、最優先かつ最重要なチェック項目です。
商業ビルやマンションなど集合住宅には、必ず二方向への避難経路が確保されています。これは消防法によって定められていますが、この避難経路とは「必ず階段が2箇所ある」という意味ではありません。「階段は絶対に安全」という原則に基づいているため、階段が1箇所しかない建物もあります。
階段が塞がれていて逃げ遅れた等の事件事故の大半は、例えば「階段が荷物置き場になっていて、そこが火元になった」とか「大人数が一気に押し寄せたため階段が混雑した」など、副次的な要因が元となっています。
「もしこの階段が塞がれたら、別のルートで他の階へ移動できるか」という避難の選択肢を増やしておきましょう。
また多くの一軒家などの住宅の場合、階段の数は屋内の1箇所だと思われます。
その階段が塞がれてしまった場合、通常の方法では1階へ降りることが出来なくなってしまいます。
そのため次項で紹介する「非常用ハシゴ」を設置することをオススメします。
- 商業ビルや集合住宅では、必ずしも階段が2箇所以上あるとは限らない
- 複数のルートで避難できるよう選択肢を増やしておく
- 一軒家の場合は「非常用ハシゴ」などを設置する
非常用ハシゴの確認と設置
火災など緊急性のある避難が必要な際は、いかに安全に避難できるかが重要です。また下層階へ移動できるルートを複数知っておくだけで、いざとなった際の脱出をスムーズに行うことができます。
一軒家に住んでいる場合
下層階へ降りる階段が1つしかない一軒家の場合、もしその階段が塞がれた場合は下層階(地面)へ降りることができなくなってしまいますよね。
そう言った場合でも下層階(地面)へ降りられるよう、ベランダやバルコニーに非常用ハシゴを設置しましょう。
設置といっても、こういった緊急時に簡単に設置できる避難ハシゴもありますので、念のために常備した方が安心です。
また避難ハシゴの劣化を抑えるためにも、雨風や直射日光に晒されないようにケースに入れるか室内で保管するようにしましょう。
商業ビルやマンションの場合
必ず設置されているわけではありませんが、バルコニーには避難ハッチ(非常用ハシゴ)が設置されている場合があります。
この避難ハッチですが、いざ使おうと思った時に「ボロボロすぎて使えない!」という状況にならないように平時からチェックしましょう。
脱出しようとして避難ハッチ(非常用ハシゴ)の蓋を開いた瞬間、絶句してしまいそうですね。
もし避難ハッチの交換や修繕が難しい場合、住んでいるのが2階や3階だった場合は、市販の避難用ハシゴの導入を検討しましょう。
防災リュック(非常持ち出し袋)の準備
もし自宅がハザードマップ上で浸水被害が想定される地域だった場合、防災リュック(非常持ち出し袋)や備蓄食料などは2階より上の階層に置いておくと良いでしょう。
ハザードマップの確認方法などをわかりやすくまとめた記事も是非合わせてご一読ください。