そもそも災害ってなに?一言では語れない災害の種類を知ろう!

事故・災害対策

「災害」と聞いて、どんなものを思い浮かべますか?
地震や津波、土砂崩れ・・・
みんな大変な思いをする、できれば遭遇したくないことですよね。

そもそも「災害(さいがい)」とは、どんなことを意味するのでしょうか?
知ってみると「そんなことも災害って言うの!?」なんて、新しい発見があるかもしれません。

大きく分けて3つの災害がある

実は災害には3つの分類があります。

  • 自然災害
  • 人為災害
  • 特殊災害

おそらく多くの人が真っ先に想像するのは「自然災害」ではないでしょうか。
私も「災害」と聞くと、テレビやネットニュースなんかで見た災害現場の映像が、まず最初に思い浮かびました。
それでは、3つそれぞれの災害を紐解いていきましょう。

まずは災害の意味を知る

「自然災害」「人為災害」「特殊災害」の3つに共通することは「災害」であること。

そんなこと当たり前やないかぃ!と思いますが、そもそも「災害(さいがい)」とは、いったいどんなことなんでしょう?

「もし災害ってなに?と聞かれたら自信を持って答えられないなぁ」と思いましたので、まずは災害とは何かを知りましょう。

災害とは、自然現象や人為的な原因によって、人命や社会生活に被害が生じる事態を指す。

wikipedia

天災や戦争・事故などによって受けるわざわい。

Oxford Languages

一般に,人間社会が予想できなかった原因,経過によって,個人または個々の集団が,元の生活や生産活動への回復不能,あるいは回復困難な損害を受けること。災害対策基本法では「暴風,豪雨,豪雪,洪水,高潮,地震,津波,噴火その他の異常な自然現象又は大規模な火事若しくは爆発その他その及ぼす被害の程度においてこれらに類する政令で定める原因により生ずる被害」としている。

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

ふむふむ、つまりは日々の暮らしに大きく影響を及ぼす被害ということですね。
出典元によっての解釈はさまざまですが、日本国内では「災害対策基本法」という法律で定められています。
少し驚いたのが「戦争」で受ける災いも「災害」に含まれるんですね。

自然災害ってなに?

自然災害とは、名前の通り自然現象によってもたらされた災害です。

その自然現象とは、暴風、豪雨、豪雪、洪水、高潮、地震、津波、噴火や、その他の異常な自然現象のことを指します。熱波や寒波、落雷などもありますね。

意外と思われるかもしれませんが、コロナウイルスの感染拡大も自然災害と言われます。
新興感染症のパンデミックも、自然災害の一つです。

日本は世界的に見ても、この自然災害が発生しやすい特性を持っていると言われています。
毎年必ず台風が来て建物が損壊を受けたり、豪雨によって河川が氾濫したりします。
北海道や東北、日本海側では、毎年冬の季節になると豪雪に見舞われます。
地震もよく発生しますし、沿岸部では高潮や津波にも警戒が必要です。

噴火はあまり馴染みのない方もいるかもしれませんが、日本国内に存在する活火山は2020年現在で全国に111も存在しています。鹿児島の桜島の噴煙は有名ですよね。2014年には岐阜県と長野県にまたがる御嶽山が突然噴火し58名の方が亡くなりました。また翌年の2015年には口永良部島での噴火により、全島民の方々が避難を余儀なくされました。その他にも日本各地の活火山による被害は、大小問わず頻発しています。

人為災害とは?

人為災害(じんいさいがい)という言葉は、あまり聞き慣れないかもしれません。
しかし、実は知っている、聞いたことがあるという事柄を指しています。

人為災害とは、人為的な要因によって生じる災害を指します。
工場等での化学爆発や都市の大火災、飛行機や船、列車事故などの大型交通災害、つまり機器の整備不良や注意不足のために引き起こされるものなどですね。
つまり人為災害とは、人が起こす災害となります。人災(じんさい)と言えば、聞き覚えがあるかもしれません。

それでは人為災害の一例を見てみましょう。

環境災害(生態学的災害)

大気汚染や石油流出による海洋汚染など、人間の活動によってもたらされた環境破壊による災害です。原発事故による放射能汚染も、この環境災害に含まれます。

都市災害

人口や施設の集中によってもたらされる災害を指します。電気・ガス・水道などのライフラインで発生する問題も含まれます。また排気ガスによる大気汚染や、排水による水質汚染などは環境災害にも分類されますが、一般的には災害の被災規模が都市的スケールの場合に用いられます。

労働災害(産業災害・業務災害・通勤災害)

ここで指す労働災害とは、労働者(働く人)が業務に起因して被る怪我や疾病などによる災害です。
つまり「仕事中に機械で怪我してしまった」「仕事中に有毒ガスを吸い込んで後遺症が残った」などは、労働災害(業務災害)となるわけです。

「労災(ろうさい)」という言葉は、会社など組織で働く人なら1度は耳にしたことがあるかもしれません。一般的に労災と呼ばれているのは「労働災害保険」のことで、労働災害によって被った怪我などの治療費や生活費などを保証してくれる保険制度のことです。
また仕事に向かう途中で被った怪我なども、労働災害(通勤災害)として認められており、労災保険の対象となります。

特殊災害とは?

特殊災害(とくしゅさいがい)とは、放射性物質、毒ガスや毒劇物など化学物質関連の事故やテロリストによる攻撃など、まさに特殊な状態で発生した災害を指します。
最近では、核(Nuclear)、生物(Biological)、化学物質(Chemical)の頭文字をとってNBC災害と言われたり、そこに放射性物質 (Radiological)、爆発物 (Explosive)を加えてCBRNE災害とも言われています。

日本国内では、松本・地下鉄サリン事件や福島第一原子力発電所事故などが特殊災害となります。

これだけでも覚えておこう

さて、さまざまな災害が出てきました。
正直に言って「種類多くない!?」と思いますよね。
今回ここで紹介していない「◯◯災害」という用語は、まだまだたくさんあります。
また一つ一つの定義が組織や人の見解によって異なるため、全てを網羅して理解するのは一苦労です。

しかし、これからも多くの災害と向き合うなかで、これだけでも覚えておきたい項目を記します。

覚えておきたい災害のこと
  • 災害には「自然災害」「人為災害」「特殊災害」といった種類がある
  • 自然災害は、防災や減災で被害を小さくすることができる
  • 人為災害は、人の力によって発生を防ぐことができる
  • 特殊災害は、映画やドラマの世界だけの話ではなく現実に起こりうる災害

災害から身を守り被害を抑えるためには、まず「災害とは何ぞや」という疑問を抱くこと。
そして災害を知り、防いだり減らしたりするための術を学ぶこと、それが大切なのだと思います。

これからも災害対策をしっかりと行なって、安全で豊かな生活を守っていきましょう!

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