防災リュック(非常持ち出し袋)は買ったままじゃダメ!季節や環境に合わせてカスタマイズしよう!

事故・災害対策

防災リュック(非常持ち出し袋)を準備したい!けれども何を入れれば良いのか分からない。
そんな方には是非とも参考にしていただきたいと思います。

必要なものが最初からセットになっている防災リュックも多く市販されています。しかしラインナップの中には「これって本当に必要かなぁ」とか「これは入れておいた方が良いよ!」という内容物のものもあります。

そこで、防災リュックに「最低限これだけは入れておこう!」という物品をご紹介します。
市販されている既製の防災リュックを購入される際や、自分でオリジナルの防災リュックを作ろうと思っている方、すでに防災リュックを準備されている方の見直しなどに、参考にしてみてください。

防災リュックの内容は季節によって入れ替える

もし暑くも寒くもない季節に被災したとしたら、屋外で長い時間を過ごさなければならない状態となっても体力の消耗は少なく済みます。

しかし、もし炎天下の真夏の昼過ぎに被災したら・・・雪の降り積もる真冬の深夜に被災したら・・・。災害の発生は突然で、季節や時間を選んでくれません。
そのため、季節ごとに防災リュックの中身を入れ替えて、最適なラインナップにする必要があります。

夏季向け(3月〜10月)
  • 熱中症対策を意識する
冬季向け(9月〜5月)
  • 防寒対策、防水対策を意識する

冷夏や暖冬など、その年によって気候は変動します。
衣替えのタイミングに合わせて、防災リュックの中身も見直しましょう。

また季節ごとの入れ替えを行うタイミングで「ライトは点灯するかな」「備蓄食料は傷んでないかな」などの備品チェックも同時に行うと良いですね!

季節を問わず通年で用意しておきたいもの

まず、季節を問わず防災リュックに必ず入れておきたいものを確認しましょう。
ここであげる物品は最低限に揃えておきたいものです。「これらを揃えておけば安心」というわけではありませんのでご注意。
あくまでも「きちんと備わっているか」を確認するためのチェック用にご参考ください。

通年で揃えるもの
  • 身を守るもの
    • 防災用ヘルメット
    • 防塵マスク
    • 軍手(耐切創手袋が良い)
    • レインコート
    • ヘッドライト(頭につけるタイプのライト)
    • 靴下
  • 衛生用品
    • 救急セット(絆創膏・消毒液・滅菌ガーゼなど)
    • 胃腸薬などの常備薬
    • ウェットティッシュ・使い捨てボディタオル
    • 簡易トイレ
    • 食品包装用ラップフィルム(サランラップ・クレラップ)
    • 紙皿・フォーク・スプーン・缶切り
    • 生理用品(女性の場合)
  • 飲食物
    • 保存水(最低でも500mlペットボトル1本は必須)
    • 保存食・非常食
  • その他
    • エマージェンシーホイッスル(笛)
    • 手回し式充電ラジオライト
    • メモ帳と筆記具(ラジオからの情報などを書き留めるのに便利)
    • カッターナイフ(アウトドア用の万能ナイフが良い)
    • ビニール袋
    • 折りたたみ水袋
    • お金(10円玉など硬貨で揃える)
    • 身分証明書のコピー
    • モバイルバッテリー

夏や冬など季節によって加えたいもの

夏季期間に加えるものの一例
  • 脱水症状対策
    • 追加の保存水(体力等に合わせて500mlペットボトルを数本)
    • 塩飴・塩分タブレット
    • 日よけ帽子
冬季期間に加えるものの一例
  • 防寒対策
    • ホッカイロ
    • 防寒・保温シート(アルミブランケットなど)
    • 食品用加熱材(もしくは固形燃料と着火器具)
    • 加熱が可能な保存食

自分や家族構成などに合わせて加えたいもの

市販されている防災リュックや防災用品セットの内容は、一般的に汎用性の高い内容物で構成されています。
しかしライフスタイルや家族構成によって必要なものは異なりますので、必要に応じて追加します。

自分や家族構成などに合わせて加えるものの一例
  • 赤ちゃんのいるご家族
    • 紙おむつ
    • 粉ミルク(スティックタイプが良い)・保存用離乳食
    • 使い捨て哺乳瓶
    • ミルク温め用のカイロなど
  • 持病をお持ちの方
    • 予備のお薬(有効期限や保管方法などは医師・薬剤師から指導を受けてください)
  • 女性の方
    • 生理用品
    • おりものシート
  • 高齢または介護中の方
    • 介護用品
    • 大人用オムツ
  • 視力の悪い方
    • 予備の眼鏡
  • オストメイトの方
    • ストーマ装具
  • ペットを飼っている方
    • ペットフード
    • 飲水用の紙コップ等
    • ペット用トイレシート

余裕があれば含めたいもの

必須とまではいかないものの、余裕があれば含めたいものをリストアップします。

余裕があれば含めたいものの一例
  • 寝袋
    • 避難所(体育館等)などの冷たく硬い床で寝る際や、座る際などに有効です。
    • 体温を奪われる場所(真冬の屋外)などで長時間待機する場合や具合が悪くなった時でも、一時的に暖を取ることができます。
    • 空気を入れるタイプのベッドやマットレスなどは、避難所が混雑する場合に限られた場所を広く占有してしまう恐れがあるため避けましょう。また空気を入れるのも抜くのも結構大変で時間がかかりますし、寝袋に比べると寝心地もあまり良くありません。

防災リュックに入れてはダメなもの

防犯や安全面を考慮して防災バッグに入れない方が良いものの一例
  • 貴重品
    • 印鑑(実印・銀行印)
    • 通帳の原本
    • 保険証の原本
    • その他、身元確認情報の原本
    • 多額の現金や宝石類など
  • 可燃性の高い燃料など
    • ナフサなどオイルライター用の燃料
    • 灯油・ガソリン・燃料用アルコール等

防災バッグは泥棒の格好の餌食になります。
貴重品類を防災バッグに入れて保管しておくことは危険なので止めましょう。

また防災バッグは平時では放置されがちです。
可燃性の高い燃料などが気付かぬうちに漏れ出したり揮発したりすると、火災につながる恐れもあります。
もしキャンプ用品などを防災用としても使用したい場合は、防災バッグの中に入れるのではなく、安全に管理できる状態にして防災バッグの付近などで常備してください。

欲張らずに「必要不可欠な品目と量」を心がける

ついついアレもコレも!と欲張りたくなってしまいますが、グッと堪えて「本当に必要か?」「こんなにも必要か?」と冷静に判断しましょう。

あまりにも詰め込みすぎて「重すぎて避難時に素早く動けない」「必要なものが取り出せない」なんてことにならないように注意しましょうね。
また「他に必要なものはないか?」「これだけで足りるか?」と何度も確認して、いざ避難する際に困ることがないようにしましょう。

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